石膏発生の仕組み(非鉄製錬)

国内供給量の2割を担う、非鉄製錬業界の石膏について見ていきます。

SOxガスの回収を行なっている点は電力業界と違いませんが、こちらは原料(鉱石)に含まれる硫黄がSOxガスの元になっています。非鉄製錬業界ではSOxガスの大部分を硫酸として回収し、回収しきれなかったSOxガスから石膏が生成されています。鉱石調達や他国製錬会社の動向等といった課題はあるようですが、石膏発生量の安定感は強みと感じます。

一部の非鉄製錬会社では製造した硫酸を炭酸カルシウムと反応させて石膏を合成しており、短期的な需給過不足調整の役割を果たしています。

非鉄製錬事業での石膏生成反応式

SO2 + CaCO3 + 1/2H2O  ⇨  CaSO3・1/2H2O + 1/2H2O + CO2↑

CaSO3・1/2H2O + 1/2O2 + 3/2H2O  ⇨  CaSO4・2H2O

もしくは

SO3 + CaCO3 + 2H2O  ⇨  CaSO4・2H2O + CO2↑

硫酸と炭酸カルシウムの反応式

CaSO4 + H2SO4 + H2O ⇨ CaSO4・2H2O + CO2↑

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